ラベンダーについて

2000年前、古代ローマ時代から続く
プロヴァンス地方の天然の万能薬

最も古い文献では紀元前1000年頃の古代エジブトのパピルス文書に薬用植物として登場します。

 

古代ローマ帝国ではすでに薬草として抗菌効果を目的に、入浴や怪我の手当てに用いられました。野生ラベンダーは貴重な芳香植物として扱われ、西暦500年にはベネディクト修道会において、修道士が病人の手当をする際に用いました。

 

南フランスで多くの伝説が残るラベンダーは、作家ジャンジオノの言うように「プロヴァンス地方の魂」といえます。

真正ラベンダーとは、
最も香り高きラベンダーの原種

真正ラベンダーとはフランス南部・プロヴァンス地方に野生で生息するラベンダーの原種のひとつで、最も華やかな香りの品種とされます。

 

学名:Lavandula Angustifolia / Lavandula Vera / Lavandula Officinalis

原産地:南フランスなどの地中海沿岸地域

栽培地域:標高800m〜1800mの高原または山岳地帯

収油率:1ヘクタールあたり11Lの精油 / 130kgの花で1Lの精油

ラベンダー生産量の僅か「1%」の香り
希少な原種栽培を続ける農園

学名の「Officinalis」とはラテン語で「薬用の」に由来します。古来から薬草として活用されてきたことが名称から伺い知ることができます。野生種から栽培される真正ラベンダーは白、ピンク、灰色、紫色など色とりどりの花を咲かせます。このような原種のラベンダー精油は全体の僅か1%の生産量しかありません。

 

多くのラベンダー農家が効率化のためクローン栽培(交配種)を行うのに対し、その土地の野生種から栽培されたものは栽培地域や栽培環境によって香りなどの特徴が異なることから「ラベンダー・ポピュラシオン(個体群)」と呼ばれます。

天然の万能薬、真正ラベンダー精油

防腐作用と細胞再生の促進作用:膿瘍、にきび、アレルギー、水虫、おでき、あざ、皮膚の炎症、皮膚炎、おむつかぶれ、湿疹、虫刺され、刺傷、乾癬、日焼け、火傷による化膿、傷、膿疱、吹き出物…

 

消毒、抗ウイルス、去痰:気管支炎、持続性の咳、風邪、鼻づまり、喉頭炎、喉の痛みに。吸入、うがい薬に最適な成分です

 

筋肉の緊張:関節炎、腰痛、リウマチ、坐骨神経痛、および一般的に筋肉の緊張に関連するすべての痛みや炎症を和らげることでよく知られています。

無農薬栽培ならではの素朴な大地、色とりどりの真正ラベンダーの花々

まるでユートピアのような平和なアルジャン村です。2億年前には海の底だった場所がアルプス造山運動によって地層が隆起し、標高1400mの険しい山岳地帯の村は美しいラベンダー農園となりました。地球環境の保護、また希少な固有の生態系の保護のために全て無農薬で栽培されており、近くには野生ラベンダーが多く生息する森があります。無農薬栽培ゆえに雑草が多く生い茂りますが、これは収穫時に手作業で仕分けをして雑草を取り除いて蒸留します。

 

では、なぜこれだけ雑草があっても大丈夫なのかと言うと、まずひとつに農園の標高が約1400mと高く、周囲を2500m級のアルプスの山々に囲まれているため、害虫がほとんどいないと言うこと。また、野生種の真正ラベンダーは遺伝子情報が全て異なるため、ひとつの株が病気になったとしても、他のラベンダーには移らないという特性によるもの。野生の方が人間が生み出したものよりもタフで生命力が強いことが分かります。そして、本来ある場所で栽培する、ことが農業の鉄則です。

 

また、ラベンダー農園の近くにはアルプス山脈の恵みのひとつである水源もあります。農作業中にこの水源に立ち寄って水を汲んで飲むのは至福のひととき。まさに、アルプスの天然水を直に飲むことができる場所です。これも山岳地帯の秘境ならではのこと。村の中にはこの水源の噴水があり、誰でも飲むことができます。

 

この素朴な風景を維持することは、野生の原種を保全すること、そして、動植物の多様性を維持することに繋がります。水、太陽、気候、風、土壌、生態系、全てが特殊なアルジャン村だからこそ生まれた原種の真正ラベンダーの香りをお届けします。

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