我が故郷、七尾に浮かぶ島。今回、初めて能登島での宿泊でした。
普段あまり地元の旅館に行くことはありませんが、今回改めて能登の魅力を再認識するべく旅に出ました。自宅から車で30分ほどの宿に。しかしながら、その時間の流れはほんの30分と思えないほど大きく乖離しているようです。ここは、異国の地と呼ぶにふさわしい場所。だから、決して腕時計などを持ち込んではいけません(笑)
夕方、部屋に置かれたハンモックに揺られながら日没を待つひと時。海に面した窓からは穏やかな秋風に潮の薫りがやってくる。能登では珍しい快晴の一日が終わりに近づいているようなので、夕陽を見に目の前の海へ。
旅館の目の前には堤防があり、ここからはうまい具合に七尾湾と能登半島の向こう側に沈む夕陽が見えます。哀愁漂うおじいちゃんがなんとも言えぬ風情を醸し出していたので、撮らせていただいた。この景色すこしプロヴァンスと似ているかもしれない。アンティーブあたりの古い漁港もこんな感じであった。
しかし、能登だなあ…と。やっぱりここは能登である。早々と前言撤回。海、風、太陽は世界どこでも変わらないはずなのに、ここのはやっぱり能登のそれ。きっと25年の間に染み付いた景色なんだろう。
ここでは時間に追われることはありません。しかし、それでいて腹時計だけは正確な模様。
待ちに待った夕ご飯の時間。食べきれないほどの前菜の数々に舟盛りが付きます。今回は追加でアワビも。
どれも本当に美味しいです。地物の魚の舟盛りはさすがに最高でした。
今回は、特別にお願いしてワインを持ち込ませて頂きました。
能登の海の幸と合わせるべく用意したのは2本。
・シャンパーニュ ドラピエ ブリュット ナチュール NV
・白ワイン ドメーヌ・ミットナット キュヴェ ギョタク 2015
どちらもビオ農法最前線で生産されたものをチョイス。特にドラピエは自然派の大家。25年以上も無農薬で栽培し続けて、低ドサージュを徹底しているそうです。今回のブリュット ナチュールについてはゼロ・ドサージュのものを選択。
キュヴェ ギョタクについては名前通りにお寿司似合うワインを目指して造られたワイン。能登の荒波で育つ鮃や鰤、鯛などのお造りとの相性は良好。焼き魚にも抜群に合う。ちなみに、新鮮なサザエやアワビなどの貝類がベストマッチだと感じた。すこしコクと甘みがある方が絡みやすいのだろうか。僕としては美味ければなんでも良いのだが(笑)
なんだかワインのブログになりそうなので、ここら辺で。とかく、最高の晩餐でした。能登の海の幸を心ゆくまで堪能したい人にはオススメの宿。のんびりとゆったりと波の音に心委ねる日があってもいいのかもしれない。だから、この宿のマスターやスタッフの皆さんはいつもにこやかで平和なのでしょう。
明日も晴れるといいなあ。
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島時間 海の宝を味わう宿 「山水荘」