最高のラベンダー精油の作り方 | 羊飼いとラベンダーの除草について

目次

最高のラベンダー精油をつくるために。

南仏アルジャン村では創業以来、最高の香りを生み出すために色んなチャレンジを続けてきました。有機海藻を配合した堆肥や、昆虫たちとの共生、さらには伝統的な100年前の貴重な蒸留器を譲り受け、ラベンダー文化が最も栄えた19世紀初頭当時の香りを再現することに成功しました。

さて、そんなブルーダルジャン農園のこだわりをもう一つご紹介します。

牧羊で雑草を食べてもらう。​

春と秋の2回だけ羊飼いに来てもらって、1000匹の羊たち(と数十匹のヤギ)に一斉に雑草を食べてもらいます。来てもらう…というよりお友達の羊飼いさんに移動がてら寄ってもらう、と言ったところ。さすが農業大国フランスらしい光景です。

ラベンダーが開花する前の6月には、収穫に備えて羊たちに雑草を除去してもらいます。しかし、6月の羊たちの移動の時期に、既にラベンダーが咲いている年にはこれができませんので手作業になります。収穫後の10月には、翌年のラベンダーの苗植えのために雑草を取り除く必要があります。2024年10月、羊飼いがブルーダルジャン農園を訪れた際の写真をお楽しみください。

除草剤などを使わずにも、羊飼いとラベンダー農園という職人同士で共生しあえるプロヴァンス地方は、ますます魅力的に思えます。そして、伝統的な慣習が、実は現代社会におけるSDGsや自然環境に対しても優しいというのは、面白いと思いました。

南仏プロヴァンス地方には、55万頭の羊が暮らしている。

南仏プロヴァンス地方の牧羊の歴史は古く、なんと6000年!!

キリストの生まれる遥か昔から南仏では牧羊が主力産業として栄えていました。ヨーロッパでは羊飼いが最も古く伝統的な職業のひとつとされており、キリスト教でも重要視されています。現在では、フレンチアルプスの山岳地帯からマルセイユやトゥーロンなど地中海沿岸部の高原まで、とんでもない広さで牧羊が行われており、食糧である大量の牧草を求めて春と秋に大移動を行います。

夏には涼しいアルプスの山岳地帯へ、冬には地中海側の温かい地域へ。その移動距離は片道420kmということで、これは京都-東京間に匹敵します。それに、そのほとんどがアルプスなど山岳地帯の険しい山の中です。

険しい山を駆け上り、美味しい雑草を食べながらのびのびと育つ羊たち。どおりでラム肉が美味しいわけですね。プロヴァンス地方の名物料理のひとつです。ご旅行の際はぜひ羊肉料理もお試しください。また、羊ミルクのヨーグルトもあります。こちらも慣れればクセになる味わいです!

美味しいお肉のために無農薬栽培のラベンダー農園が役立っているのだとすれば、これも素晴らしいエコシステムだなと思いました。ラベンダー農家にとっては邪魔な雑草が、羊たちにとっては美味しい食べ物の宝庫ですからね。そして、ちゃんと食べた後はフンを残していき、これは畑の堆肥として活用されます。

(ラベンダー畑のとっても良いフローラルな香りが、夕方にはフンの香りになっていました…笑)

ブルーダルジャン農園の除草方法

そう言った背景もあり、貴重な羊飼いと貴重なラベンダー農園は、共同作業の試みを続けています。年2回の除草は、羊飼いにとっても、ラベンダー農園にとっても大切な作業。南仏プロヴァンス地方で数少ない伝統産業が互いの文化を尊重しあう温かい光景でした。

そして、ブルーダルジャン農園では夏の除草が待っています。春に羊が来たって、やっぱり雑草はすぐに伸びてきます。そんな農園では、耕運機をラベンダーの株の間を走らせて雑草を耕します。2019年はなんと2ヶ月で8回。33ヘクタールものラベンダー農園を8回も耕運機で除草するとは…なんと骨の折れる作業でしょうか。

そんな文化的背景を持つ南仏アルジャン村の真正ラベンダー精油は、こちらから。自然環境の保護ももちろんですが、文化保護も大切な役割のひとつです。特に農業・牧羊の高度な専門技術は一度失われると再現することはできないと言います。

南仏アルジャン村から直輸入のたった一つしかない香りを、お手元でお楽しみください。

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2024年夏収穫ロット
ラベンダー精油 新発売

「ラベンダーの故郷」の癒しを感じる。睡眠サポートやお肌のトラブル、空気の浄化に最適な気品ある香り。