7月29日朝9時、南フランス、地中海に面したリゾート地カンヌ。街角のブーランジェリーでクロワッサンやサンドイッチを頬張ります。なんたって念願のラベンダー畑まで行くわけですから、しっかりと腹ごしらえを。
また、これが美味いんですね。早朝のテラス席でコーヒーとパン。やみつきになります。なんでもない旅行ですが、一層美味しく感じます。
さて、本日の目的地「ブルーダルジャン」のラベンダー畑へ出発。標高1400mの山岳地帯までレンタカーでドライブです。ナビでは目的地まで3時間半との表示が…!!! これならお昼には到着だ!と思っていたのですが…
最初の休憩ポイントが下の写真。香水の都グラースからカンヌを見下ろす景色です。
こうして、カンヌからずっと北に向かって走るわけなんですが、実はこの道には興味深い歴史が隠されているんです。この国道85号線(N85)は別名ナポレオン街道と言いまして、、、「一度失脚したナポレオンが1815年に地中海のエルバ島から脱出し、再度パリへ向かった。」その時の道路なのであります!
所々にナポレオンのモニュメントなんかが建っていました。
詳しくは、観光局のHPまで!(笑)
http://jp.rendezvousenfrance.com/ja/discover/58529
そこから、さらに車を走らせます。いくつもの山を越えるのですが、現地の方々は慣れているのか、クネクネした山道を猛スピードで駆け抜けていきます。彼らはカーブでも減速なんてしません!
なだらかな山々の景色から急にゴツゴツした岩山へ、そして、崖が現れます。すると、次の休憩ポイント「カステラーヌ」に到着。
崖の上には、チャペルがあるそうです。登るのはかなり大変そうなので…また次回!と言うか、ここまで実は2時間以上かかってますからね…
目的地はまだ先ですが、この時点でもう11時じゃないですか!で、クネクネ山道で車酔いはするし…大変な道中です!しかし、カステラーヌでは有難いことに無料パーキングそしてトイレがありました。フランスでは無料トイレはなかなかありませんからね。
カステラーヌはヴェルドン峡谷の入り口というべき街。観光客でけっこう賑わっているので、お土産屋さんにレストランが連なっていました。ここから、東へ行けばラベンダー畑、西に行けばヴェルドン峡谷。
では、東へ向かいましょう。
次に見えてくるのは、大きな青い湖でした。
レンタカーはルノー エスパス。日本では販売されていない車種らしいです。エスパス(空間)という名前だけあって、車内は広く、綺麗な車でした!
この湖は泳げるようで、けっこう多くの人がバカンスを楽しんでいました。そして、ここまで来ると標高もそれなりに高いようで、日差しは強いですが、少し涼しくも感じます。
ここから、さらに30分走ると今晩の宿のある「サン・タンドレ・レ・ザルプ」という街に到着です。
宿情報 《 à la claire fontaine 》 フランス語、英語必須
名前の通り、綺麗な噴水のあるところ。ここは、ホテルではなくB&Bのようなところです。フランス語では【シャンブル・ドット】
チェックインと昼食を済ませ、急いでラベンダー畑へ向かいます。その時、すでに2時半。なんと6時間もかかってるではありませんか。さて、ついに「ブルーダルジャン農園」に到着しました。オーナーは本当に優しい方で、笑顔とハグで迎え入れてくださいました。
上の写真のように、ラベンダー畑の小さな区画がいくつも点在しています。
この写真には2区画の畑が見て取れます。ブルーダルジャンの畑全体では、なんと200区画あるということです。それで、それ以外にもハーブ園やジャガイモ畑まであるのですから驚きの広さです。
そして、僕たちはオーナーの自慢の区画へ向かいます。
畑の向こうまでどれくらいの距離でしょうか。
かなり広いことは間違いないですね(^^)/
そして、ラベンダーについての講義を1時間くらい聞き、写真を撮ったり、ラベンダーを摘んでみたり、昆虫や花々と触れ合ったり。素晴らしいひと時でした。翌週からは刈入れということで、満開のベストな状態のラベンダーをこの目で確かめることができました。ラベンダーに関するお話はまた後日…
それから、蒸留所を見学します。
この左の青いタンクの中に水を入れ、その上に網を敷き刈り取ったラベンダーを入れます。そして、釜に火を入れ、水を蒸留させます。
(水蒸気蒸留法という方法です。よく野菜を蒸すことに例えられるそうです。)
水蒸気がラベンダーを通り、エキスが抽出されます。
そして、水蒸気に混じって取り出されたエキスは冷却炉を通り抜けるころには、水とエキスに分離しています。その冷却炉が右奥のタンク。そのエキスこそがエッセンシャルオイル(精油)なのです。
そして、分離した水は「オーフローラルL」として化粧水になります。一般的には芳香蒸留水やフローラルウォーターと呼ばれているものです。
もちろん、ここの畑や水はすべて天然、自然のものだけで出来ています。畑には多くの昆虫、ミツバチ、蝶々などが飛び交っており、まるで楽園のような世界です。
使われている水も正真正銘のアルプス系の天然水です。
近くの街「サン・タンドレ・レ・ザルプ」ではすべての家がその天然水を使っているそうです。街には噴水がいくつもあり、どこでも美味しい水が手に入ります。
何度でも行きたい村、まさに秘境と呼べるような山の中の小さな小さな村。
それが「アルジャン村」なのです。
ディナーのお供はもちろんロゼでした〜!
次回、いよいよヴェルドン峡谷の中です。