《パリ出張記 2017年》パリ国際農業見本市で買い付けの旅 Vol.2

目次

3月、4月と訳もなくバタバタとしておりましたら、いつの間にやら渡仏から2ヶ月も過ぎていました。

それでは早速、パリ滞在記の続きです。パリ国際農業見本市では7つの巨大な会場(パビリオン)に分かれており、前回はパビリオン1のご紹介をしました。今回は、パビリオン3「フランスの13地方と名産品ブース」を巡ってみようと思います!

メイン会場-パビリオン3- は、美味しい。

すごい人の数です…
小さく仕切られたブースが数え切れないくらいに並んでいます。

休憩ブースがほとんどなく、8時間歩きっぱなしだった農業見本市。
全ては紹介し切れませんが、フランスらしいものを厳選してご紹介していきます。

歩き続けて出逢ったステキな生産者の方々をご紹介!

フランス最高級の天然塩「ゲランドの塩」

実は、弊社でも店舗販売しておりますフランスの高級天然塩「ゲランドの塩」1000年以上の歴史を誇るフランスの高級天然塩の生産者とばったり!日本との貿易は30年以上になるそうです。日本でもレストランなどでよく使用されていますね!

ゲランドはフランス北西部のロワール地方に属しています。
ブルターニュのモンサンミッシェルやナントからもほど近い場所で、ちなみにゲランドとは「白い土地」を意味するそうです!

とろとろのチーズが堪らん!チーズ専門店

次はフランスを横切って、フランス南東部のアルプス山脈の方へ。
オーベルニュ地方、サヴォアの名産といえば、「ラクレット」です!熱々トロトロのラクレットチーズをたっぷりかけたバゲットを試食。たまんないですね、、、旨すぎます。塩気が絶妙に効いてるんですよね。

カロリー高そう…なんてのはここではご法度。帰国後には3キロ増でした(笑)ワインとチーズとサラミにはお気をつけください!(笑)

果実味あふれる生シードルが美味い!りんご生産者

やっぱり歩き疲れるとさっぱりしたものが飲みたくなります。そんな時はコチラ。ビールではございません。

ノルマンディー地方の名産、シードル!ここでは生シードルが飲めちゃいます!考えてみると、こんなきめ細やかな泡のシードルなんて日本ではお目にかかれませんもの。フランス、最高です!!

半径20kmの巨大放し飼い農園の鶏肉は、野性味溢れる

超広大な土地で放し飼いされてる鶏。半径20kmってよくわかりませんが、とにかく大きいそうです(笑)

こちらは、フランス南西部の旧ミディ=ピレネー地域圏(現オクシタニー地域圏)の名産。トゥールーズからほど近い場所なんだとか。これだけ広大なら鶏たちも気持ちいいでしょうね。

ここで育った鶏のロースト。今までに食べたことない鶏肉の味です。なんというか…パンチのある野生のトリニクって感じ。獣臭は感じないですが、とにかく力強い風味。歯ごたえもガッシリ系です!

ちなみに、後ろに見える「赤いラベル」ですが、これはフランス政府公認の品質保証のマークです。

「ラベル・ルージュ」と呼びますが、1960年代に「家畜の健康と食品の品質を優先した生産方法を」という考えを持った生産者が立ち上げたプロジェクト。ここの鶏も昔ながらの生産方法にこだわって飼育しているのだそうで、このマークは農業省が保証する優良品質の証なんだそう。日本でもこの「赤いラベル」の食品をたまに見かけることがあります。

ぜひチェックしてみてくださいね!

他にも魅力的な名産品が所狭しと並んでおりましたが、そろそろ割愛させていただきます!(笑)

今回のパリ国際農業見本市。農産物や生産者を通してフランス中を巡ったような気分になれる面白い見本市です。日本では未だあまり知られていない奥深きフランス文化が沢山あるんだなと、つくづく実感しました。そして、何より出逢った生産者の方々の顔がいい!


みなさん、本当に情熱と誇りを持って活き活きと仕事をしているのが分かります。
フランスが農業大国たる理由、農産物の祭典がこれほどまで人気なのにも納得がいきます。

それでは、最後にこちらをご紹介!

見本市唯一のラベンダー農園「ブルーダルジャン」

我らがブルーダルジャンのオーナー、ヴェロニクさんです!農業見本市では唯一のラベンダー農園からの出展でした。彼女は、もともとパリ生まれパリ育ちの生粋のパリジェンヌ。そのような方が南仏の人里離れた山奥に移住して、ラベンダーと村を復興させるなんて…しかも、自家農園の真正ラベンダーだけを使った天然コスメまで開発。

この方、只者ではありますまい。若い頃には、アフリカ大陸をバイクで縦断したそう。南アフリカから…砂漠を駆け抜けて….野生のゾウやキリンがいるサファリを駆け抜け…地中海まで走ったそうな。

そんなバイタリティ、どこから出てくるのでしょうか。

その後、バイクをフランスへ送ろうと思ったら、バイクが行方不明になったそう。そして、バイクを探しに行き着いたのが、なんとタイ王国。バイクって普通そんなに流されます?

無事にバイクを見つけて帰ったそうですが(笑)

 

そんな彼女は、現在プロヴァンス地方のアルジャン村で生活しています。アルジャン村はなんと人口15人未満。決して、凡人には生活できない崖の上の村です。ブルーダルジャンのテーマ「Distillation de Bonheur」とは、「幸せの蒸留所」という意味。風や太陽や大地とともに生きる人だからこそできる、幸せの香り。どんなラベンダーの香りとも違う、摩訶不思議で素敵な香りです。

 

そんな「幸せの蒸留所」から、今年はたくさんの新製品が発売されました!
Vol.3へ続く…

ディナーでの裏話...

PS : 農業見本市終了後、ヴェロニクさんはディナーをご一緒してくださいました!

そこで、こんな話も…

コスメにおいて100%天然成分にこだわり続ける最大の理由は、その純粋な香りを守るため…なんだそう。ほんのわずかでも化学成分が入ってしまうと、ブルーダルジャンの真正ラベンダーの、その繊細な香りと、ハーブとしての薬効が生きないのだそうです。

それゆえに、多少の不便ささえも認めてしまう。

フランス人ならではの職人魂を垣間見たようでした。

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