フランス最大面積を誇るラベンダー栽培地、ヴァランソル高原
ラベンダーといえば、南仏プロヴァンス地方の象徴。野生ラベンダーが2000年以上前から薬草として活用されている地域で、現在でも世界中の観光客が多く訪れるフランスの一大観光地でもあります。また、名産はラベンダー以外にもオリーブオイルやトリュフ、アーモンドがあります。どれもプロヴァンス地方の象徴として観光だけでなく農産地として栄えています。
ヴァランソル高原とはフランス最大のラベンダー栽培面積を誇る高原で、標高600mの高地に800 ㎢の大地が広がります。ヴァランソル高原のラベンダー畑は13,101haにもおよび年々増加しています。南仏プロヴァンス地方の観光ガイドなどでよく見かける一面のラベンダーの海のような景色は大抵、この地域の写真のことが多いと思います。
ヴァランソル高原、満開のラベンダー畑へ。
南仏プロヴァンス地方のラベンダー農園を日本でプロデュースさせて頂いて9年が経ちました。その間、コロナ禍を除いてほとんど毎年フランスに出張しているのですが、弊社が手掛ける農園のラベンダーと収穫時期が合わず、なかなか見ることができなかったヴァランソル高原のラベンダー畑。
今年は、ヴァランソル高原の近くの街ディーニュ・レ・バンに2ヶ月間滞在することになって、ようやく念願のヴァランソル高原へ行くことができました。ディーニュ・レ・バンから約1時間ほど。標高600mということで途中からはクネクネした山道を登ったところに、その高原はあります。
レンタカーで高原をドライブしていると、どこを見ても一面のラベンダー畑。一面のラベンダーの海、絨毯、紫の大地が広がります。まさに世界の絶景、そよ風に乗ってラベンダーの香りに包まれるとまさに異空間。地上の楽園に迷い込んだような幸福を感じます。
フランスだけでなくヨーロッパ中、そして世界中の観光客が押し寄せるヴァランソル高原。もちろん日本人にも大人気で「いつかは行きたい絶景」として人気を集めているようです。
ラベンダーを刈らないでください、の看板。この看板があるということは観光客に勝手に刈り取られちゃうんでしょうかね。まあ、超広いのでバレないだろう的な発想なのかもしれませんが、そりゃバレますよね。みなさんもラベンダー畑を訪れる際には許可なく刈り取らないで眺めるだけにしましょうね。
ヴァランソル高原、オススメの観光シーズンは6月末〜7月初旬。
ヴァランソル高原のラベンダーは「ラバンジン」という品種改良種です。この品種は原種ラベンダーに比べて早咲きなので、開花の時期は6月ごろになります。毎年6月末から7月初旬には満開を迎え、7月上旬〜中旬には収穫となります。
2024年は7月21日にヴァランソル・ラベンダー収穫祭が開催されており、その時期には収穫は95%以上が終了していました。その年の天候にもよりますが、近年の温暖化の影響もあり収穫が年々早まっているので、7月10日頃までには訪れた方が良さそうです。
ヴァランソル高原のアクセス、レンタカー必須。
ヴァランソル高原の近くには大きな都市がありません。また、高原にあるため電車はなく、バスなどの公共交通手段も限られており全くオススメできません。エクサンプロヴァンスやマノスクなどの近隣の街でツアーガイドに申し込む事もできますが、せっかくの広大なラベンダー畑をツアーで時間制限がある中でみるのも…
ぜひ日本で国際免許証を取得して、フランスでレンタカーにチャレンジしてみてください。田舎道なので比較的運転しやすいですし、最近のレンタカーにはオートマ車が増えてきています。自由度が高いレンタカーはツアーで行けないような寄り道ができたり、他の観光客との交流もできたりするのでオススメです。
ヴァランソルの旧市街もオススメ観光スポット
ヴァランソル高原の玄関口にあるヴァランソルの街。人口3000人ほどの小さな自治体で古い街並みが残っている街です。ヴァランソル高原の観光には欠かせない場所で、休憩したりランチをしたり、ラベンダーアイスクリームを食べたり…観光スポットとしてもオススメです。
ヴァランソルの中心にある噴水と洗い場。ラベンダ畑には水がないので、毎回水筒にお水を汲みにくる場所です。とても美味しい湧水なのでみなさん水筒やペットボトルに水を汲みにきます。暑い夏のプロヴァンスの憩いの場となっているようで村人と観光客とおしゃべりが始まります。近くのジェラート屋さんででラベンダーアイスクリームを買って、ここで食べるのがオススメ!
紫の絨毯を見ると奥にはヴェルドン峡谷が横たわっています。紫の絨毯とのコントラストが見事な風景。ぜひみなさんもレンタカーでラベンダー街道をドライブしてみてくださいね!