はじめに
ブルーダルジャン公式ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は初めての試みとして、日本で取得できるアロマテラピーの資格をまとめてみたいと思います。
最近、様々なアロマテラピストさんにブルーダルジャン農園の真正ラベンダー精油を愛用していただいており大変感激しているのですが、なんせどの組織・協会がどの資格なのかピンとこない…ということがしばしばありました。(みなさん、すみません…)
特にアロマテラピーの資格は略称で書かれることが多くて、なかなか覚えられませんでした。そこで今回、自分のための備忘録としてアロマテラピーの様々な協会・組織・資格・略称を網羅すべく、まとめることにしました。これからアロマの資格の取得を目指される方、アロマのお仕事をされている方のお役に立てましたら幸いです。
日本最大手のアロマ組織「日本アロマ環境協会 (AEAJ) 」
日本アロマテラピー協会を1996年に設立、その後、2005年に環境省所管の社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)を設立。日本で最も普及しているアロマ検定やアロマテラピストなど幅広い資格取得が可能。
アロマセラピスト講座¥173,250-(学科) / ¥288,200-(実技)
アロマ検定1級 → アロマテラピー・アドバイザー → アロマセラピスト
アロマセラピスト養成講座は約6ヶ月
ベルギー本部のアロマ組織「ナードアロマテラピー協会 (NARD JAPAN) 」
NARD JAPAN(ナード・アロマテラピー協会)は、アロマテラピーに関する情報収集と研究開発及びアロマテラピーの正しい知識の普及と啓蒙を図ることを目的とし、ホームケアを希望される一般の方々から様々な専門分野の方々まで、アロマテラピーに関する必要情報を提供していく機構として1998年に設立。
776,000円 (初級アドバイザー+上級セラピスト資格+サロン実践勉強会)
150時間(初級アドバイザー+上級セラピスト+サロン実践の受講合計時間)
芳香療法としてのアロマ組織「日本統合医学協会 メディカルアロマセラピー」
2000年、日本における健全な統合医学の普及と発展を目的として設立。メディカルアロマ、メディカルハーブ、またメディカルヨガやメディカルピラティスといった幅広い分野で技能研修や資格・検定の認定制度があります。
メディカルアロマセラピスト :
入学金3万円 / 受講料25万8千円 / 教材費4万円
メディカルアロマセラピスト :
全60時間
実技受講開始日より6か月間
楽しくアロマを学ぶ「プラスアロマ協会 (IAPA) 」
2013年、アロマを楽しみながら、自然治癒を高める補完医療としての知識を学び活用するための組織として登場。精油をブレンドする「アロマ調香」というユニークな資格講座が特徴。自分だけのオリジナルアロマを作りたい方に。
アロマ調香デザイナー講座 :
185,000円(税別)
アロマ調香デザイナー講座:
3日間
アーユルヴェーダに基づいた「日本アロマコーディネーター協会(JAA)」
1995年、アロマセラピーとアーユルヴェーダの考え方を、教育を通じて普及し、社会に役立つアロマコーディネーターを育成することを目的に発足。アロマコーディネーターとは、アロマセラピーに関する基礎知識を備え、アロマを安全に生活に取り入れることができる方であることを示す資格。
受講料:¥176,250 教材費:¥33,000
2時間 × 15回 = 30時間
英国本部の老舗アロマ組織「国際アロマセラピスト(IFA)」
ご紹介する中で最古参、世界初のアロマ機関で1985年設立の組織。元々はロンドンにある組織だが、近年はイギリスでの活動はほとんど見られず、アジア方面で会員数を増やしている。
アロマセラピー・ディプロマ:約900,000円
306時間(1年半)
英国政府と連携する最高峰「国際プロフェショナルアロマセラピスト連盟(IFPA)」
2002年に、英国内の「ISPA」「IFA」「RQA」という3つの大きなアロマテラピー協会の他、12のアロマテラピー団体を合併する形で発足。その際に、「IFA」のみが脱退を表明し分離。現在のIFPAは英国政府と連携し、高度な技術と知識を持つセラピストの養成を大学機関などで行い、補完療法士としての地位の向上と研究を行っている。
プロフェッショナル・アロマセラピー・ディプロマコース:約910,000円
取得まで約1年半〜2年
合計250時間以上(講座)
60ケーススタディと試験、450時間相当のホームスタディを推奨
上記リストには、日本で取得できるベーシックな資格を中心に、日本でも人気なイギリスの国家資格・国際資格も掲載しました。
このほかにも調べてみるとかなりの数(およそ40件)の資格が日本のアロマ業界にはあるようです。洋の東西を問わず、芳香植物の使い方は医療とは切っても切り離せない関係でもあります。しかし、現在の日本では、精油自体は雑貨扱いとなっており、アロマテラピー自体も医療行為ではないとされています。また、フランスやドイツなど欧米での精油の取り扱いの変化にも注目です。100年前にガットフォセが提唱した「芳香成分の医学効果」の現代科学への問いかけは、今後どのように発展していくのでしょうか。
その他のアロマテラピストの資格まとめ
日本アロマ蒸留協会
インターメディアリー・クリニカル・アロマテラピー協会
アロマフレグランス調律協会
日本アロマテラピー学会
日本アロマパルファンヌ協会
日本ホリスティック・アロマセラピー協会
アロマ福祉協会
国際メディカルアロマ協会
日本アロマタッチケア協会
国際アロマニスト協会
日本アロマアーチスト協会
アロマリーディング協会
アロマハンドコミュニケーター協会
インターナショナルヒーリングアロマ協会
アロマクラフト協会
ピュアアロマ協会
アロマテラピストの資格まとめ
上記の通り、アロマを体系的にまとめる組織は1980年代から急激に増加しており、特に日本では民間の資格試験のみということも重なって雨後の筍のような状態かもしれません。
イギリスが資格と組織の統一を図ったのが2000年代に入ってから。個人的には日本でのアロマ関連協会の動きはどうなっていくのか目が離せません。
また、最近では職業としてではなく趣味の一環としてアロマを学ばれる方も増えております。日本におけるアロマの協会の母体は多くがアロマメーカーとなります。例えば、最大手の「日本アロマ環境協会」は「生活の木」が母体となっています。こういった点から資格やスクールを選択してくのも良いでしょう。
資格としては、大きく分けると「英国式アロマセラピー」・「仏式メディカルアロマセラピー」・「その他」となります。英国式の場合、多くが補完医療としてリラクゼーションをテーマにしていることが多いです。また、フランス式の場合は代替医療としての学術的なアロマテラピーとなる場合が多いです。そのほかには、ペット向け、薬草、精油、調香、香育など様々な特化型のジャンルがあります。
セラピストだけでなく趣味や教養として需要の広がりを見せているアロマの資格。日本人のナチュラル志向やロハスブームと共に発展してきた日本独特の文化が垣間見れました。
アロマテラピーという言葉が誕生してわずか100年たらず。文明の進化とともに自然から遠ざかって都会で暮らしているにもかかわらず、私たちは自然に還りたいという欲求を捨て切れていない証拠になっているようです。
余談ではありますが、フランスではアロマテラピーは最も原始的な民間療法として、パリの女子高生から田舎のおばあちゃん達まで誰もが楽しめるツールとして親しまれています。ちなみに、フランスの某ラグジュアリーブランドの社長さんもラベンダーの香りが大好きとのこと(笑) フランス人的には、田舎のおばあちゃんの家に帰った感覚になるそうです。
最後に
アロマテラピーは、学問として歴史が浅いことや研究が発展途上であることなどから、学者・研究者によって考え方も違ったりします。実際に精油を選ぶときも、成分がどうとか香りの分析がどうとか、いろんな考え方があるようですが、皆さんはいかがでしょうか。ただ、日本ではアロマの歴史が浅いこともあり、文化的な背景からすると取扱い方や良い精油の見分け方など、知らなければいけない知識・背景があるのも確かです。
南仏プロヴァンス地方のラベンダー農園で収穫に携わる私としては、これらの資格が「香りの生産者」の方々にとって有意義なものであることを願っております。